昨日、NHKのオンラインニュースにて、“子供の30%が味覚を認識できないことが発覚”というニュースが報道されておりました。
ソース元:NHKニュース「30%余の子ども 味覚認識できず」<http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141020/k10015526681000.html>(2014/10/21取得)
これは東京医科歯科大学の研究グループが、349人の子供を対象に、「甘味」「苦味」「酸味」「塩味」の4つの味について認識できるかを調査したものです。
その結果、4つの味覚のうち1つでも認識できない味があった子供は全体の31%、107人いたようです。
味覚が鈍っていく理由としては、ファストフードや味の濃いものを摂取する事が挙げられます。
しかし、好き嫌いが多い子供に、そうしたものを食べるのを控えるようにしてもらうのはなかなか難しいものですよね。
今日は、こうした問題にどういう対策が考えられるかを見てみましょう!
1)5つの味を意識させる
味博士の研究所では、以前こちらの記事で、味覚力トレーニングをご紹介致しました。
こちらでは、薄味のものや複雑な味のものを食べることを勧めているほか、5つの味を意識しながら食べる事が重要であると書きました。
皆さんも普段、「こんなところにこんな看板あったっけ?」というように、普段見慣れているものでも実はきちんと認識していなかったような経験はありませんか。
ヒトの脳は、五感で全ての刺激を受け取っているつもりでも、意識が向いている刺激だけが認識されるような傾向があります。
このため、5つの味を意識して食べるのと意識しないで食べるのでは、味に対する感度がずいぶん変わっていきます。
つまり、大事なのは、「5つの味を意識しながら食べてもらうこと」なんですね!
2)味覚データを使ってトレーニング
しかし、「意識してもらおう!」とはいったものの、そもそも「酸味とはどんな味か」「甘味とはどんな味か」といったことが分からないのであれば、意識のしようがありません。
そこで活躍するのが、味覚センサーです。
味覚センサーで食べ物の味を数値化することで、味を客観的なものとして見る事が出来ます。
そして、その数値を見ながら食べ物を食べる事で、「弱い酸味とはこういう味」「強い甘味とはこういう味」といったように、味の種類と強さを数字でみながら覚える事ができます。
まずは味が単純なものから、単一の味について味とデータを覚えていけば、次第に複雑な味からも5つの味をしっかり意識できるようになっていきます。
このため、「味覚データを見ながら5つの味を意識してもらう」のがより効果的であると言えるでしょう。
味博士の研究所の記事に掲載されているデータを用いながら食べてもらうだけでも、少しずつ変わって行くものですよ!
また、味博士の研究所の味覚センサーを使えば、こうした味覚データを使った味覚力トレーニングをサポートすることができます。
子供の食育現場などでこうした味覚力トレーニングを行う際にもご協力できますよ!
興味のございます方は、ぜひこちらからご連絡くださいね♪
*味覚を意識する事で、食べ過ぎ防止もできますよ!
関連記事:【カフェで実践ー味覚の本当】デザートの食べすぎ防止には・・・
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【「味覚力」を鍛えれば病気にならない――味博士トレーニングメソッド (講談社)】
■鈴木 隆一 (著)
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