インスタ映えを気にしている間に料理がまずくなることを味覚センサーが証明。あなたは何を優先しますか?

美味しいご飯を食べにいったら、写真を撮って記録したい。SNSにあげたい。情報を誰かに共有したい。

スマートフォンとSNSの発達で、写真を撮り共有するのがお手軽になっている今、飲食物を撮影するひとが多くなりました。飲食店での撮影は禁止されているお店もありますが、すでにごくごく日常のありふれた光景となっています。
「食事が冷えるから、すぐ食べたい」という声も聞こえますが、飲食店の方もインスタ映えを意識したメニューづくりが浸透してきましたし、飲食物の撮影は市民権を得たと言ってもいいかもしれません。

ですが、実際味覚はどう変化しているのでしょうか?レストランでインスタ映えを気にすることを糾弾するつもりはないですが、味博士の研究所ですから、味覚がどうなるのかが気になります。
そこで味覚センサーレオで握りたての寿司と、提供されてから2分経った段階の味覚を比較してみました。ネタはマグロです。

すると、旨味が!確かに減っています。

また、コクも比較してみると減っています。

味覚センサーレオによる味覚の数値化では0.1pt以上の差で約60%の人がわかる程度、0.2pt以上の差で約95%の人がわかる違いとなっています。
旨味もコクもどちらも95%の人がわかるほど少なくなってしまっていることがわかります。
寿司のシャリの温度が冷めたことにより旨味とコクが減ったと考えられます。  

寿司が提供されて写真を撮るのにかかる時間、2分というのは仮定の数字なので人によりかかる時間は変わりますが、そのままその場でインスタやTwitterに投稿する場合、2分以上かかることもあるでしょう。
「寿司は握りたてが一番」ということはよく言われることですが、本当に美味しさは減っていっていたんですね。
たかが2分、されど2分ですね。

美味しかったことを誰かに伝えたい。その思いは決して悪いものではないでしょう。飲食店での写メが当たり前となっている今、単純にインスタ映えは味覚の敵というつもりはありません。
美味しいものをできるだけ美味しく食べるか、人と共有したり記録することも大切にするか、何を優先するかは個人の考え方や価値観に任されています。

ですが、料理人さんが全力で作ったメニュー。その気持ちをくみとり、全力でその味を味わうのも大切なことのように感じます。

皆さんはどう思われますか?


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