日本人とフランス人の味覚の違いに迫る
日本とフランスは、どちらも美食の国として世界から評価されています。舌の繊細さや食材へこだわりは懐石料理やフレンチの一品一品に表れていますよね。また、「わさびマカロン」などに代表されるように、時に日本とフランスはお互いにインスパイアされながらそれぞれの食文化を発達させてきました。
そんな「美食」として一括りにされる日本とフランスですが、実は味覚の好みはビミョ〜に違うのです!今日は日本人とフランス人のビミョ〜な違いを見てみましょう。
ビミョ〜な好みの違い3つ
お茶の水女子大学の研究者が日本人女性40〜45人およびフランス人女性40〜44人を対象に、さまざまな食材を食べてもらって好みの傾向を調べる実験を行いました。その結果のうち3つをピックアップしてみます!
1. フランス人は焦げ目が好き
ローストチキンやニジマスのムニエル、マカロニグラタンについて、加熱時間を変化させて焦げ色の異なるものを複数用意し、どの色味が美味しそうかを聞きました。その結果、日本人は加熱時間が短く焦げ色が薄いもの好んだのに対し、フランス人は、日本人が選ばないような良く焦げたものを美味しそうだとみなしました。
日本人「ちょ、おま、焼きすぎじゃね?」
フランス人「パードン?トッテモ美味シソウデス!」
日本人「焦げてるやん…」
フランス人「イイ焼キ色デスヨ!」
日本人とフランス人の間になんともいえない気まずい雰囲気が漂ってまいりました…。
2. 日本人は野菜の色にうるさい
さらに、加熱時間を変えて硬さや色をさまざまに変化させたホウレンソウやメキャベツについての好みを聞いてみたところ、日本人の多くは加熱時間が短く緑色が濃くて綺麗なものを選んだのに対し、フランス人は柔らかいものを選ぶ人も多く、野菜の色のことはあまり気にしていないようでした。
日本人「うむ、美しい緑だ。これこそが野菜。」
フランス人「チョット、硬クナイデスカ?シャキシャキシスギ的ナ…」
日本人「何言ってるんだ、君の食べている柔らかいのは緑色が死んでいる。」
フランス人「火ヲヨク通シタ方ガ美味シイモーン!」
ま、まあまあお二人とも仲良くしてくださいな…
3. パスタはアルデンテ?良く茹でる?
最後に、パスタの硬さの好みを見てみましょう。スパゲティとマカロニの茹で時間を変えてさまざまな硬さのものを用意してみた結果、日本人は硬めのものを、フランス人は柔らかめのものを選びました。さらに、日本人が最も好んだ硬さを選んだフランス人は15%、フランス人が最も好んだ硬さを選んだ日本人は、たったの2%!パスタの好みは全く違うようでした。
フランス人「オイ、日本人、コノパスタ、茹デテナイジャナイカ!」
日本人「君はアルデンテも知らないのか!」
イタリア人「パスタのことで喧嘩するのはもうヤメテ!!!!」
日本人・フランス人「「ハッ!!」」
フランス人「ワタシタチ、チョット熱クナリスギスギチャイマシタネ…」
日本人「うむ、食べ物のこととなるとついつい熱くなってしまうんだ、すまなかった。」
フランス人「タクサン勉強ニナリマシタ。日本デフレンチノオ店作ルトキハ野菜ヲ硬くユデマス。」
日本人「私もフランスで日本料理を作るときは今日のことを覚えておくよ。」
美食大国として知られる日本とフランス、このように微妙に好みが違うことがわかりました。しかし、美味しいものを求める気持ちは万国共通。互いの違いを認識し歩み寄っていくことが、自国の料理を海外の人にも楽しんでもらえる秘訣かもしれませんね。