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緑茶の抗菌作用を最大限引き出すには水の硬度が重要だった

2017年4月26日

緑茶の抗菌作用と水の硬度の関係

血中コレステロールの低下や抗酸化など、さまざまな健康効果がある緑茶。「出がらしのお茶でうがいすると風邪予防に効く」という話のとおり、抗菌作用にも優れています。とくにこの時期嬉しいのはたびたび問題になる腸炎ビブリオ、ウェルシュ菌などの感染型食中毒菌をはじめ、抗生物質に耐性を持つ黄色ブドウ球菌など毒素型食中毒菌を抑える作用もあること。その影響か、緑茶の成分を配合した洗剤なども出ていますよね。

この緑茶の抗菌作用、実は使う水の硬度によって効果が変わってくるんです。水(ミネラルウォーター)の硬度と抗菌作用の相関について調べた実験結果[※1]をご紹介します。

硬水でいれた緑茶は抗菌効果が高い

「硬度」とは水に含まれるカルシウム、マグネシウムの質量のこと。硬度が高いほどこれらのミネラルが多く含まれています。実験では硬度0〜1,468(mg/L)の9種類の水をオートクレーブ滅菌し、80℃前後に加熱。各150mlに緑茶パック1パックを30秒振り出して調製した緑茶が使われました。

大腸菌に対する抗菌効果を測ったところ、硬度が高い水の方が大腸菌への抗菌効果が高くなるという結果が得られました。硬度18mg/Lの水と硬度1,468 mg/Lのミネラルウォーターでは、約43倍もの差があったようです。

各ミネラルに注目してみると、カルシウム・マグネシウムの濃度が高い水ほど抗菌効果が高く、ケイ素濃度が高い水ほど抗菌効果が低い傾向に。また硬度の高い水で緑茶の抗菌効果が強く現れた理由としては、カルシウム・マグネシウムがカテキン類を安定化させ、緑茶の抗菌効果を長持ちさせていたからであると考えられています。

ただし、5種類のカテキン類のうち、硬度が高いほど溶出濃度が高い傾向が見られたのはエピカテキンガレート(ECG)の1種類のみ。硬度1,468(mg/L)を除いた0〜304(mg/L)の水ではエピガロカテキン(EGC)、エピカテキン(EC)、エピガロカテキンガレート(EGCG)は硬度が高いほど溶出濃度が下がる傾向が見られました。

このことから、抗菌効果についてはエピカテキンガレート(ECG)がもたらすところが大きいのではないかと考えられています。

おまけ:緑茶における軟水・硬水の使い分け方

以上の結果から、緑茶をいれる際の水の使いけについて考えてみました。

抗菌効果を期待するなら硬水

硬度、つまりカルシウム・マグネシウム濃度の高い水ほど抗菌作用が期待できます。実験で使われた水のなかで1,468(mg/L)という最大の硬度を持つミネラルウォーター、Contraxは抗菌効果も高く出ています。

カテキンの濃度を求めるなら軟水

ダイエットなどの目的でカテキンの濃度にこだわるのであれば純水や軟水が良さそう。本実験では総カテキンの濃度として一番高かったのが硬度18(mg/L)の青森県の水道水でした。

ちなみに、ミネラルが多く含まれている硬水は、お茶の味を変えてしまいます。水の硬度によっては色が濁ってしまうことも。硬度30〜100ほどの水が好まれるよう[※2]なので、美味しいお茶が飲みたいときは軟水を使うのがおすすめです。

※1 緑茶の抗菌効果に及ぼす水の硬度の影響
※2 水の硬度が緑茶の味に与える影響

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味博士の研究所 編集部
味覚センサーレオを中心として、味覚や食の科学に関するニュースを配信しています。
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