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捨てたらもったいない!ブロッコリーの葉で花粉症対策?

花粉症を撃退する救世主が現る!?

ふ・・・ふぇくしょんっっ!!

今年は春の訪れが遅めで、心なしか花粉症の時期も長いように感じます。そんなつらいアレルギー症状に対抗する意外な救世主が出現。なんと、ブロッコリーのある部位が抗アレルギー素材としての素質を備えているというのです。

ブロッコリーといえば、一般的には蕾の部分を食べるもの。堅い茎の部分や葉の部分を捨ててしまうという人も多いはず。

でもちょっと待ってください。蕾以外の部分にもすぐれたパワーが秘められているんですよ。ブロッコリーの部位別の栄養と機能を調べた研究をご紹介しましょう[※1]。

葉に含まれるポリフェノールは蕾の3倍以上!

この研究では、ブロッコリーを「蕾」、「茎」、「主軸下部」、「葉軸」、「葉」、「根」の6部位に分けて栄養成分を分析。生のまま凍結乾燥した各部位の粉末について、ビタミンC、S-メチルメチオニン(キャベジンとしておなじみで、ビタミンUともいわれる)、そして総ポリフェノールの含有量を調べました。

栄養成分の部位別分布(参考文献[1]よりデータを引用)
ビタミンCの含有量は「蕾」部分に1番多いという結果に。ブロッコリー(蕾)は全野菜中でもトップクラスのビタミンC含有量を誇りますから、納得ですね。一方、「葉」に含まれるビタミンCも、生のホウレンソウやミニトマトと同程度[※2]。決して少なくはありません。

S-メチルメチオニンが最も多いのも「」ですが、「葉」にもその4分の1ほど含まれるので、胃腸を整える働きが期待できます。ビタミンCとS-メチルメチオニンは水溶性なので、電子レンジ調理や蒸し料理がおすすめ

また、「葉」に含まれる総ポリフェノール量はなんと「蕾」の3倍以上であることが判明。その抗酸化作用に注目です。このように「葉」の栄養特性は「蕾」にも引けをとらないことがわかりました。

ブロッコリーの葉にはアレルギー抑制効果も

さらにこの研究では、部位別にブロッコリーの免疫調整機能も調べています。

アレルギー反応は、私たちの体内における自己防衛隊「免疫」が、花粉などのアレルゲン(抗原)を敵だと勘違いして戦闘態勢に入った状態。免疫反応では、この自己防衛隊員によって、抗原にピッタリはまる抗体が作り出されます。抗体の種類は大きく分けて5つ。このうち「IgE」という種類の抗体が引き金となって、「ヒスタミン」や「ロイコトリエン」という化学物質がまき散らされ、花粉症の症状を引き起こすのです[※3]。

実験では、ラット由来白血球の一種(好塩基球)に対する「ヒスタミン」と「ロイコトリエン」の放出抑制効果を測定。その結果、ブロッコリーのすべての部位が、「ヒスタミン」の放出を抑制することがわかりました。「ヒスタミン」は鼻水やくしゃみなどを引き起こす物質です。また「葉」と「主軸下部」には、鼻づまりの原因となる「ロイコトリエン」を抑制する効果が。

さらに、マウス脾臓由来のリンパ球を用いて各種の抗体を調整する機能を調査したところ、「葉」と「根」には花粉症の引き金「IgE」の産生を抑制する傾向が見られました。

今回の研究は細胞レベルの実験のため、生体内での機能までは明らかになっていませんが、ブロッコリーの「葉」の抗アレルギー効果に期待が高まります。さすがに「根」まで食べるわけにはいかないかもしれませんが、「蕾」以外の部分も有効活用してみてくださいね。筆者はよく「茎」と「葉」を炒めた後にマリネにして食べています。シャキシャキ歯ごたえの楽しい1品ですよ。ぜひお試しあれ。

参考:
※1 ブロッコリーのビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノール含有量の部位別解析と細胞機能への影響
※2 食品データベース(文部科学省)
※3 的確な花粉症の治療のために(第2版)(厚生労働省)

琴田まこ
生態学と化学で「食」を斬るサイエンスコミュニケーター。
旬のものと地のものに目がない。今日も自然の恵みに感謝。
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