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【朗報】アク取り作業は逆効果だったことが味覚センサーで証明される

アク取りって本当に必要なの?

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アク取りをすると、アクに含まれるえぐみや渋味などが取り除かれて美味しくなり、濁りのない澄んだスープになると言われています。

しかし、家庭で毎日作る味噌汁や煮物のアク取りって地味に面倒ですよね。この地味メンなアク取り作業、本当のところやる価値あるの?と半信半疑の人もいるのではないでしょうか。

でもそんなことを言って和食の達人や三ツ星レストランのシェフに怒られるのが怖い…そこで味博士の研究所では、客観的な判断をすべく味覚センサーレオくんに決定権を委ねてみることにしました。

アク取りあり・なしの検証材料を用意

今回の検証では、水300ccに対して味の素のほんだし8gを使用(結果がわかりやすいようやや濃いめに調製)。それを鍋で5分間中火で加熱し、アク取りあり・なしに分けました。

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水+ほんだしのアク

さらに、先ほどの水+ほんだしの分量に野菜(人参、大根、皮付きじゃがいもを約1cm角に切ったもの)それぞれ15gずつ加え同じ条件で加熱。こちらもアク取り・なしに分別。

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野菜+ほんだしのアク

 

どちらも加熱開始1〜2分でアクが出現。アク取りをしたものはもちろん、アク取りしなかったものも火を止めてしばらくすると、アクが消えました。また野菜を加えたものの方が、加えなかったものよりも見かけ上多くのアクが出ました。

検証材料として用意したのは計4つです。

  1. ほんだしのみ・アク取りあり
  2. ほんだしのみ・アク取りなし
  3. 野菜+ほんだし・アク取りあり
  4. 野菜+ほんだし・アク取りなし

完成しただし汁の見た目はこんな感じ。

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左:ほんだしのみ・アク取りあり 右:ほんだしのみ・アク取りなし
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左:野菜+だしアク取りあり、右:野菜+だしアク取りなし

どちらのだし汁もアクは見受けられませんが、アク取りなしの方が濁った色に。さらに、ほんだしのみよりも野菜+だしの方が濁りが濃い状態です。

味覚センサーレオくんに食べさせてみた

さて、いよいよレオくんに食べさせてみましょう。

まずはほんだしのみの方からです。

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なんと、基本5味(甘味・旨味・苦味・酸味・塩味)全ての項目において、有意な差はほとんど見られませんでした。これは「アク取りしてもしなくても味は変わらない」と言えてしまいます。

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一方、野菜+だしはというと、「野菜+だし・アク取り」がほぼ「ほんだしのみ・アク取りなし」と同じ味のポイントになりました。

注目すべきは旨味。なんと「野菜+だし・アク取りなし」の方が旨味が高い結果に…。この差は0.34ポイント。0.2ポイント以上の差で95%以上の人が違いを感じることができる有意差のため、これは「アク取りをしないほうが美味しい」と言えます。

コクに関しても見てみました。
%e3%81%a0%e3%81%97%e3%82%b3%e3%82%af「野菜+だし・アク取りなし」が一番高く、「野菜+だし・アク取りあり」と比べると0.32ポイントの差でアク取りなしの方が高くなっています。4点を比較してみても、野菜+だしのアク取りなしのみが有意な差という結果になりました。

アク取りなしの旨味がアップした理由

今回の検証で判明したのは以下の3つです。

  1. 「ほんだしのみ」ではアク取りをしようがしまいが味への影響はほとんどなかった
  2. 「野菜+だし」では、アク取りをしない方が旨味とコクがアップした
  3. 「ほんだしのみ・アク取りなし」と「野菜+だし・アク取りあり」は同程度のポイント

疑問なのは「野菜+だし」でなぜ旨味がアップしたのかですね。結果3から考察するに、野菜を入れても苦味や酸味といった雑味はほとんど出ていない、または出ていても味に影響を与えるほどではない可能性が高いです。

ではこのアクがなんなのかというと、野菜から出る旨味だと考えられます。つまり、アク取りという作業はせっかく野菜から出た旨味をアク取りによって取り除いているなんともMOTTAINAI行為ということに…。

アク取りという地味で面倒くさい作業は今すぐ止めてしまいましょう!

ただし、今回は検体をほんだしと野菜に限定しています。昆布やかつお、煮干しなど本格的なだしをとるときや、アクのよく出る牛肉、魚肉類の場合にはまた違ってくるかもしれませんのでご注意ください。

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さっちん
管理栄養士・味覚カウンセラー。カフェのイベントでランチ・ケーキを提供・販売、自宅にて料理教室を開催。著書:「酢っきり爽快!酢の健康レシピ」 / 得意分野:調理学・料理研究・味と香り
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